ほくろは、正式には色素性母斑と言い、皮膚の一部にメラノサイトという細胞が集まってできたものです。
ほくろは皮膚悪性腫瘍、特に悪性黒色腫(メラノーマ)との鑑別が大切です。悪性黒色腫はリンパ節に転移しやすく、進行の速いことが多いため、悪性度が高いです。
短期間で急に大きくなったり、色が濃くなったり、色素が周りの皮膚に染み出してきたり、硬化してきたような場合は注意が必要です。
気になるほくろが見つかったら、早めに皮膚科を受診しましょう。
診察の結果、もしも悪性の疑いがあれば、詳しい検査や手術ができる病院へご紹介いたします。
1年に1回は全身の皮膚にできたほくろの様子をチェックしてみてください。
自分で見えない頭髪部や背中は、ご家族などに見てもらいましょう。
そして、下記の4つのポイントについて点検してください。
2つ以上あてはまるようなら、皮膚科を一度受診したほうが良いでしょう。
ダーモスコープというライトが付属した拡大鏡を使用して、皮膚の状態を詳しく診察する検査です。
まったく痛みを伴わない簡単な検査で、健康保険も適応されています。
ほくろやしみをダーモスコープで観察した場合、色素沈着の状態が詳しく診察でき、ほくろのがん(悪性黒色腫)と良性のほくろの状態が、それぞれ異なっていることがわかっているので、肉眼で診察した場合より、悪性か否かがよりよくわかります。
この検査の普及により、ほくろのがんを早期発見・早期治療できるケースが格段に増えました。