肌の治療 帯状疱疹(ヘルペス)

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帯状疱疹(ヘルペス)

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帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって発症しますので、水痘(水ぼうそう)を経験した人あるいは、水ぼうそうが出なくてもそのウイルス感染した人に起こります。


水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内の神経節という部分に潜んでおり、加齢や疲労、ストレスなどが引き金となってウイルスに対する抵抗力が低下すると、潜伏していたウイルスは再び活動を始めて増殖し、神経を伝って皮膚に達し、帯状疱疹として発症するのです。

このとき炎症は、皮膚と神経の両方で起こっています。

症状はピリピリ、チクチクした痛みや皮膚の違和感から始まり、しばらくするとその部分が赤い斑点になり、やがて帯状の水ぶくれになって、神経痛のような強い痛みを伴うようになります。


水ぶくれは、粟粒大から小豆大くらいの大きさで、頭部から下肢までの左右どちらか片側に生じることがほとんどです。

軽い発熱や頭痛、リンパ節の腫れがみられることもあります。

体に帯状疱疹ができた場合は、体半分の肋骨に沿って水ぶくれや赤みが帯状にみられます。


●早期の皮膚科受診が大切

痛みが始まってから水ぶくれが治るまでの期間は、通常は3週間~1ヶ月くらいです。

痛みは水ぶくれが治る頃にやわらいできますが、治った後も長期間にわたってピリピリするようなしつこい痛みが残ることがあります。

これを「帯状疱疹後神経痛」と言い、高齢者に多く見られます。

帯状疱疹後神経痛は、ウイルスによって神経が損傷されることが原因と考えられています。したがって、治癒までに時間がかかるほど、また発症時の痛みや皮膚症状が強いほど、帯状疱疹後神経痛に進みやすくなります。


帯状疱疹は、いち早く皮膚科を受診して早期のうちに治すことが大切で、これにより帯状疱疹後疼痛の発症頻度を少なくすることができます。

帯状疱疹の治療

帯状疱疹の治療にあたっては、ウイルスの増殖を阻止して治癒を早める抗ウイルス薬や対症療法として消炎鎮痛薬が用いられます。

早めに服用することが大切です。

痛みがひどい場合は、神経ブロック療法を行って痛みを止めたりもします。

抗ウイルス薬の飲み薬は、効果が現れるまでに通常2日くらいかかりますので、服用してすぐに効果が現れないからといって服薬量を勝手に増やしたり、途中でやめたりしないで、必ず医師の指示通りに服用してください。


治療開始後、多くは1週間くらいで赤みや水ぶくれが少し落ち着き、その後はかさぶたができ、3週間程度で治ります。

皮膚症状が治まった後も痛みが残ることがあり、何ヶ月と続く場合があります。


なお、帯状疱疹が他人に帯状疱疹としてうつることは無いのですが、水ぼうそうにかかったことのない乳幼児には水ぼうそうを発症させる可能性がありますので、帯状疱疹の患者さんは小さな子どもとの接触を控えましょう。

帯状疱疹の予防

帯状疱疹は前記のように加齢、疲労、ストレスなどによって体の抵抗力が落ち、おとなしかったウイルスが活動し始めることで起こります。

したがって、予防のためには日頃から栄養バランスに留意した食事を摂って睡眠を十分にとり、また適度な運動も心がけ、心身の健康に気を配って体力を低下させないことが大切です。

帯状疱疹Q&A

Q
帯状疱疹後神経痛とは、どういうものですか?
A

疼痛は通常、皮疹の出現に先立って認められます。

しかし、皮疹と同時に出現するものや遅れて出現するもの、あるいはまったく疼痛の無いケースもあります。

痛みは鈍い、あるいは鋭い灼熱感、または突きさすような痛みで、程度は軽いものから、夜も眠れないほど激烈なものまで様々です。

大部分の疼痛は皮疹の治癒と同時に消失しますが、一部の症例では皮疹治癒後にも痛みが残り、3ヶ月以上続く疼痛を一般に帯状疱疹後神経痛と言っています。

帯状疱疹後神経痛の発症率は約3%で、60歳以上の高齢層に多くみられます。


また、初期に重症だった人ほどこの神経痛に移行しやすいと言われ、それだけに初期の抗ウイルス薬投与の重要性が声高に唱えられています。

Q
帯状疱疹後神経痛の治療法には、どのようなものがあるのですか?
A

抗うつ薬や神経ブロックなどの治療を行います。

ペインクリニックという診療科へご紹介させていただきます。

帯状疱疹後神経痛患者さんの末梢神経は傷ついた状態ですので、長い治療期間を要します。