乾燥肌(皮脂欠乏性湿疹)とは、皮脂分泌が低下し、乾燥を来たして角質(皮膚の一番上層)が剥がれてしまった状態です。皮膚表面がカサカサしたり、白い粉をふいたようになったりして、ひび割れが生じて痒みや痛みを覚えます。老化や空気の乾燥、洗剤や薬剤への接触など、様々な原因によって皮膚の機能が低下して皮脂の分泌が減少し、そのために皮膚の乾燥が生じることで起こります。視診によって診断は容易につき、治療には保湿剤が処方されます。炎症を伴う場合には、ステロイド外用薬を使うこともあります。痒みが強いようなら、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服薬が用いられたりもします。
乾燥を防ぐことがとにかく大切です。洗い過ぎると皮脂が失われて乾燥を招くので、入浴による洗い過ぎが疑われるようなら、まず入浴の頻度や洗い方を変えるなどのセルフケアをしましょう。
保湿剤というのは、皮膚に程良い水分を保持させることにより、乾燥や刺激などから皮膚を守ることによって、湿疹の発生や悪化を防ぐ薬のことです。軟膏、クリーム、ローションなどの各タイプがあり、用途に合わせて使い分けます。