子どもの病気としてよく知られている水疱瘡は、水痘・帯状疱疹ウイルスという、ヘルペスウイルスの仲間による感染症です。感染すると、潜伏期を経て、発熱とともに全身に小さな赤い発疹や水ぶくれが生じます。皮膚の発疹は、少し赤みを帯びたブツブツや水ぶくれ、膿疱(ジュクジュクしたような発疹)などが混ざるのが特徴です。7〜10日間で治癒治癒し、一度罹ると免疫ができるため、通常は二度となることはありません。子どもの水ぼうそうは、それほど怖い病気ではありませんが、治療が遅れたり、アトピーなど他に皮膚疾患がある場合は重症化したりすることがありますので、早めに受診しましょう。
水痘帯状疱疹ウイルスは、水疱瘡が治ってからも神経の中に潜伏し、一生棲み付いています。主に加齢やストレスなどにより免疫力が低下したときに水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化が生じて、帯状疱疹という疾患を発症することがあります。
頭部から下肢までの片側、一定の神経支配領域に、神経痛様の痛みを伴った小水泡が帯状に生じる病気です。顔にできると顔面神経麻痺、内耳の障害によるめまい・耳鳴りなどが起こることがあります。チクチク、ピリピリした痛みに悩まされることが多く、帯状疱疹後疼痛として長い間痛みが残ってしまうことがあります。